トイレはどの建物にも必ずあるものですが、その建物が何に使われている建物かによって、トイレに求められる機能や性能も変わってきます。
今回は小学校や中学校、高校のトイレの改修について考えてみましょう。
学校のトイレは数が多く、改修をするには時間も予算もかかってしまいます。なにを優先して、どのように改修をすればいいのでしょうか。
トイレを改修するタイミング
学校のトイレを全て大幅に改修するとなると、かなりの時間がかかってしまいます。
特に東京などの都心部では校数が多く、生徒も多く使用量が多いため、やっとトイレの改修が終わったと思っても、最初に改修したトイレの老朽化が始まってしまうこともあるのです。
その都度、デザインや設計に凝った大幅改修をすると、清潔感や新鮮味はありますが、費用がかさんでしまいます。
より長期的に低コストでトイレを使うために必要なのは、タイミングよく延命改修を実施することです。
学校の校舎の寿命が約60年であるのに対し、トイレの寿命は約20年程度です。
そのため約20年ごとに延命改修をする必要があるわけです。
延命改修の内容
改修の仕様は毎年新しいものが考え出されるため、これといって決まったものはありませんが、いま現在行われている改修には以下のようなものがあります。
まずトイレブースに関しては
便器を和室から洋室に変えるもの
木製のブースからメラミン材のブースに変えるもの
などがあります。
内装に関しては、床のモザイクタイルをメタリクル樹脂の塗装に変えたり、天井や扉を取り替えたりするものです。
改修にかかる費用
トイレの改修を行いたくても、そればかりにあまり多くの費用はかけられません。
予算の中でいかに効率よく改修し、なにを優先しどこまでできるのかを考える必要があります。
それは校舎全体がどの程度老化しているのかによっても変わり、それに伴い必要な取捨選択も変わってきます。
トイレブースのように費用がかかってしまうものやLED電球に取り替えるだけの安価なものなど、どの範囲の改修までができるのかを見極めなくてはいけません。
最終的には、予算の中で「なにと優先するか」というよりは「どこまでできるか」という考え方をした方がいいようです。
オフィスや事務所のトイレと違い学校のトイレは、感染症に対する心配などで保護者からの目や意見を気にする必要があります。
いくら生徒や清掃員の方が毎日掃除をしているからといっても、改修工事は必ず必要です。
学校のトイレには学校のトイレの事情があることをしっかり理解することが大切でしょう。