事務所を借り慣れている人はどれだけいるでしょうか。
どれくらいの人数に対してどのくらいの広さで、トイレや給湯室はいくつ必要なのか、熟知している人なんてほとんどいないと思います。
初めて借りる方は、それ以前に「平米」や「坪」という言葉にも馴染みがないかもしれません。
オフィスを借りるのが初めての方はもちろん、そうでない人ももう一度オフィスビルの基本知識についておさらいしましょう。
広さに関する用語
まず、広さに関する用語を簡単に説明します。
広さを表す単位には『坪』、『m2(平米)』があります。
具体的な広さをそれぞれ畳あたりの広さに換算すると
・1坪=2畳
・1m2=0.6畳
となります。
ではどれくらいの規模のオフィスには、どれくらいの広さが必要なのでしょうか。
オフィスに必要な広さ
オフィスビル業界では一般的に、一人当たりの平均面積は10m2(約3畳)が基準となっています。
それでは、10人なら100m2、20人なら200m2借りるのが正解なのでしょうか。
いいえ、そうではないのです。
オフィスを借りる際に表示されている面積は、トイレや洗面所、玄関スペースなどの合計です。
それに対し、いま基準として挙げた一人当たりの平均面積は、あくまで自分の作業スペースの話です。
また、応接室や会議室、電話回線の配線盤のスペースも必要になります。
そして、会社の将来に見合った人数を予想し、考えなくてはいけません。
ここまで説明すると、広さを考えるのは簡単ではないと思うでしょう。あらかじめ少し広めのオフィスを借りておけば、心配はいらないのではないでしょうか。
女性社員と広さの関係
女性社員の人数が多いと、一人当たりのオフィス面積が広くなるという傾向が見られます。
そのため少し広く借りたつもりでも、実際には足りないという問題も起こるかもしれません。
また、女性社員がいることを考える際に外せないのは『トイレ』です。
女性社員は男性社員よりも多くの、トイレに関する不満や要望を持っています。
その内容は、用を足すためのトイレブースのことのみでなく、洗面台や小物入れについても多く含まれてきます。
これは匂いや清潔感など、心がけるだけで簡単に解決できる問題ではありません。
オフィスを借りる際に十分注意深く検討する必要があります。
いま、制服のない会社では更衣室を設けないところが増えています。
そのようなオフィスでは代わりに、トイレブースにフィッティングボードを設置して、そこでストッキングなどを履き替えるようにしています。
この方法を取り入れるだけでも、オフィスに必要な面積が変わってくるので注意です。
オフィス選びをする際に重要なのは、常に先の可能性を考えることです。
なにが起こるかわからない将来に対し、少しでも柔軟に考えられるようになれば、オフィス選びは失敗しないでしょう。